Posted by daisco on : 2012.01.13. 08:24:59
カテゴリー : お話|デザイン

何事も、数をこなさなければ、身に付かない。
実践すること、何度も何度も実践することが大切だ。
そして無意識にできるようになったときに、初めて身に付いたと言える。
自転車の乗り方を本で読んで勉強しただけでは、乗れるようにはならない。
何度も転び、何度もチャレンジし、少しずつ乗れるようになる。
乗れるようになれば、もう忘れることは無い。
英語の発音についての本をいくら読んでも、いくら知識を増やしても、それだけでは聞き取れるようにはなれない。
TAB譜(ギターの楽譜)をいくら眺めても、うまいギタリストをいくら見ても、それだけではギターはうまくならない。
LとRの発音が聞き取れなかったり、ギターのチョーキングがうまくできないなど、難しいを感じるところは、よりいっそう数をこなす必要がある。
もちろん、本を読むことは非常にためになる。いろいろな本をどんどん読んで欲しい。そして、読みながら実践して欲しい。手を動かすと、読んでわかった気になっていたことが数倍理解できるようになり、新しい発見もあり、新しい疑問も生まれる。

ブランドのロゴマークひとつ見ても、実物を見ながら字間調整してみると、どのように調整されているのかを知ることができる。本を読んだだけではさらっと忘れてしまうことでも、体験することで少しだけ身に付く。
身に付いていないことを繰り返すのは、パワーがいる。
無理矢理にでも、自分をそういう環境下に置き、数をこなそう。体が覚えるまで。
タグ : セオリー
Posted by daisco on : 2012.01.07. 20:00:11
カテゴリー : デザイン|フォント|組版

書籍、雑誌、チラシ、WEBサイトなど、さまざまな媒体での本文の役割は、内容を伝えることだ。そこにはひっかかるもの―ノイズが無いほうがいい。過度な装飾や個性は、ノイズになる。本文だけでなく、デザイン全体にも言える。
もう少し具体的に言うと、読者に「なんか読みにくいな」と感じさせてはいけないし、「きれいにデザインしてあるな」とすら思わせないほうがいいということだ。あくまで主役は文章の内容である。
本文のフォント、文字サイズ、色、行間、段組、見出しなどなど、細部まで調整することによって、読者はそれを感じなくなる。
さて、実はノイズには、2種類ある。
ひとつは、意図せずに生じてしまったもの。もうひとつは、意図したことで、ノイズになってしまうものだ。
意図せずに生じたものは、経験を積めば減らすことができる。フォントの選び方や行長、マージンなどなど。感覚とロジックを身につけよう。
意図したことで生じるものとは、過度な装飾や個性(を出そうとすること)だ。「普通だとつまらない」とばかりに、奇をてらったフォントを使用したり、太字、赤字、下線その他の装飾をむやみに使ったりしてはいけない。それは、読みにくくなるだけだ。伝えようとするばかりに、結果として、伝わらないデザインとなってしまう。
牛肉本来の味を伝えたいのに、調味料を使いすぎてはいけないのだ。(逆に言えば、牛肉が粗悪品なら、調味料でごまかすしかない)
無味無臭にするためにどうすればよいかは、偉大な先人たちが試行錯誤して残してくれているので、それをひとつずつ身に付けて行くのが近道だね。
Posted by daisco on : 2012.01.05. 23:16:38
カテゴリー : デザイン|フォント

田んぼの田。
この字をモリサワ:新ゴ Boldのフォントで表示してみると、見慣れた「田」が出てくる。実は、この田の文字を構成する正方形はひとつとして同じ形は無い。

上画像の赤色の矩形(くけい:長方形のこと)は、すべて同サイズだ。田んぼの各矩形(稲を植える部分)が、微妙にサイズが異なっているのがわかる。また、水色は正方形で、田の字の横線は縦よりも横のほうが若干長いとわかる。さらに、緑色の矩形に着目すると、田の字の真ん中の垂線が最も細く、右が一番太いことがわかる。
これは、フォントベンダー(フォントの会社)のモリサワが手を抜いてこうなってしまったわけではなく、人の錯視を考慮し、緻密に調整された結果だ。
この錯視にはさまざまなケースがある。

上の画像は、Helvetica BoldのKとXだが、それぞれのパーツが直線ではなく、交差する点で若干細くなっている。
また、下の画像は、左が純粋な半円とそれにつづく直線だが、矢印の部分が微妙にとがっているように感じられる。
右が直線をやや膨らませて調整したものだ。こちらのほうが自然に見える。
これらの調整は、感覚に頼るしかない。
整列ツールを使ったり、グリッドに揃えたりして機械的に調整した後に、バランスが悪いと感じたならば、その感覚を信じて調整する必要があるのだ。
この微妙なニュアンスは、今回のようにフォントを分解してみると参考になる。そして、それがロゴ・マークなどを作るときに生きてくるだろう。